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2016年3月16日
日本のアウトサイダー・アートをテーマにしたアウトサイダー・アート・ミュージアムの特別展で、ひときわ注目を集めたのは澤田真一の作品だった。
とげのような突起がたくさんついたフィギュアの陶芸で知られる氏の作品は、2013年のヴェネチア・ビエンナーレにも出品されて多くの人々を魅了した。
一緒に見ていた人たちの足も彼の作品の前でぴたりととまり、皆しばらく微動だにせず見入った。そんな張りつめた空気を緩めるように、「日本のアウトサイダー・アートは本当に素晴らしいですよ」と館長のハンス・ローイエンさん。「Shinichi Sawadaは、自閉症のアーティストです。私も彼に会いに行きましたよ。制作に集中していたので、私の存在にはあまり関心を持ってもらえませんでしたがね」
澤田真一は1982年生まれ、滋賀県が拠点だ。
ローイエンさんによれば、日本のアウトサイダー・アーティストたちの一番の特徴は、何かひとつのことを極めようとする意匠だと言う。伝統的な職人技のように、繰り返しの先に完璧さを追求しているのだ。
「そんな職人的な完璧主義が生み出すディテールには、とても日本的な美意識がある。それは、文化よりもさらに深くDNAに刻み込まれたものであると感じる」と言う。
クリエイティビティの源はなんなのだろう・・と深く深く考えさせる美術館。日本人アーティストにフィーチャーした特別展は11月まで。その次は中国の作家展が予定されている。
カタチを与えられることを強烈に欲して生まれてきた目の前の作品に、「さあ!」と肩を叩かれたような気分で仕事場に戻り、これを書いている。この美術館のオープンは、3月17日だ。

















photo ©studio frog
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